うさぎの飼い方

うさぎと飼い主の防災対策

突然やってくる災害に対して、どのような備えをしていますか?

うさぎを飼っていると、避難所にうさぎを受け入れてもらえるのか、どんなものが必要なのかなど、人間以上に様々なことに気を使う必要が出てきます。
この記事では、災害から身を守るために、どんな備えが必要なのかを解説しています。
よかったら参考にしてください。

5つの防災対策事前準備

災害はいつ起こるか分からないため、人もうさぎも、防災対策は事前準備が大切です。
普段の生活から備えておくことで、人もうさぎも助かる可能性が増えます。

うさぎを飼っている時の防災対策を5つにまとめました。

1:うさぎのケージ周りの安全確保

普段から、うさぎのケージ周りに危険なものを置かないこと、ケージ自体が頑丈であることが大切です。

  • うさぎのケージよりも高いところに落ちてきそうなものはないか
  • 近くに地震が起きたら倒れてしまいそうな家具はないか
  • 火災が起きた時、窓の近く(カーテンの近く)にケージを置いていないか
  • ケージが動いたり倒れたり、壊れる心配がないか
  • ケージ内にうさぎが避難できる場所があるか

上記のポイントを確認し、うさぎのケージ周りを普段から整えておくと、いざという時に安心です。

2:避難所、避難経路の確認

避難所は各自治体によって、ペットの対応が変わっているため、うさぎが受け入れてもらえるかを事前に自治体に確認しておくことが大切です。

同行避難では、常日頃から一緒にいるうさぎと同じ空間で過ごせるとは限りません。
そのため、どのような対応になっているのかを知ってから、避難対策を考える必要があります。

避難所に同行避難できることが分かったら、避難経路も確認しておきましょう。
災害によっては、いつも使っている道路が使えなくなったりすることもあります。
安全な経路を確認することによって、速やかに避難を行えるようにしておきましょう。

3:しつけや健康管理

うさぎのしつけには様々なものがあります。
特に災害時に役立つ5つを挙げました。

日頃から慣らしておくことによって、どこにいてもある程度安心して過ごすことができます。

(1)キャリーケースに慣れてもらう

キャリーケースが嫌いといううさぎも多くいますが、できるだけキャリーケースに慣れてもらえるようにしましょう。
常日頃から遊び場として開放しておいたり、キャリーの中でおやつを食べられるようにしておくと、すんなり入ってくれるようになります。

(2)抱っこに慣れてもらう

うさぎは基本的に抱っこが苦手な動物です。
抱っこができないと、いざという時に避難できなくなることもあるため、少しずつ練習しておきましょう。
うさぎの脇とお尻を抱えて持ち、抱っこできたら、すぐに体に密着させると、落ち着いて抱っこされるようになっていきます。

(3)様々なものを食べられるようにしておく

災害時は、いつも食べているものが手に入るとは限りません。
特にうさぎは環境の変化に弱く、味やニオイにも敏感なので、美味しくないと食べない、なんてことも。
決まったフードだけではなく、お野菜や果物、チモシーやペレットも何種類かを食べさせることによって、災害時でも食べてくれることがあります。

(4)音やニオイに敏感になりすぎないようにする

うさぎは、基本的に静かな場所を好む動物です。
日頃から大声や大きな音を立てるのはやめましょう、というのが飼育本などの基本ですが、災害時はそうも言っていられません。

避難所に行くと、様々な音やニオイがします。
そのため、慣れない環境の音やニオイでも気にしないくらい、日頃から敏感になりすぎないような生活をしておくと良いでしょう。

(5)トイレトレーニングをしておく

うさぎはトイレトレーニングができる動物です。
避難生活では、いつもと違うところでトイレをする必要が出てきます。
そんなときにトイレトレーニングができていれば、周辺の人とニオイなどでのトラブルが起きにくくなります。
トイレをした後のペットシーツなどは、ビニール袋などに入れて、あまりニオイをさせないように処理するなどの工夫が必要です。

4:迷いうさぎにならないための飼い主の明示

災害時に、うさぎがびっくりして脱走し、迷子になってしまうケースは多くあります。
ペットが保護されたときに飼い主の情報を分かるようにしておくと、より安全です。

とは言え、うさぎに首輪をつけておく習慣はありません。
最近では、マイクロチップを埋め込む方法で識別することができるようになりました。
犬や猫では義務化されていますが、うさぎはまだ義務化されていません。
そのため、まだまだ普及率は高くありませんが、今後1つの方法として検討しておくことも必要でしょう。

5:防災グッズの準備

災害が起きた時に一番困るのが、ペットの防災グッズです。
人間の防災用品は、各自治体に備蓄があって、支給されやすくなっていますが、ペットの防災グッズは飼い主自身で用意する必要があります。

また、ペット用の防災グッズの支給があっても、多くは犬・猫用です。
うさぎはまだまだマイナーなペットだからこそ、しっかり飼い主が防災グッズを用意しておく必要があります。

以下に必要なものをピックアップしました。
防災の日などに合わせて、備蓄をしていきましょう。

絶対に必要な避難用品(すべて約一週間分以上)

  • ペレット
  • チモシー(牧草)
  • おやつ
  • お薬(薬を飲んでいる場合のみ)
  • キャリーケース
  • ペットシーツ
  • ビニール袋
  • ティッシュ

あると便利な避難用品

  • 食器
  • 給水ボトル
  • 毛布、タオル
  • 冷却ジェル、送風機
  • カイロ
  • リード
  • サークル
  • 名札

外出時の防災対策

飼い主が外出していたときに災害が起こってしまった時はどのように対処すべきでしょうか。

1:近所にうさぎの世話を頼めるようにしておく

大変ハードルの高いことですが、一人暮らしや共働きで日中は外出している場合などは、近所にうさぎの世話を頼める人がいると安心です。
両親や親戚、仲の良い友人など、信頼関係のある人にカギを預ける必要はありますが、万が一飼い主がいないときにも対応できるのは、大変心強いはずです。

2:ペットカメラをつける

ペットカメラでうさぎの様子を確認することができます。
うさぎの様子が確認できると外出先でも安心できると思うので、検討してみてください。
安いものであれば、3000円程度から入手することが可能です。
なお、停電になると、復旧までの時間は使えません。

3:スマート家電を利用する

一時的に停電が起き、復旧した時にエアコンが動いていない、なんてことがしばしば起こります。
そんな時に一役買うのがスマート家電です。
夏場は特にエアコンをつけっぱなしにしておかないと、うさぎが体調を崩してしまうことがあります。
外出先からスイッチのオンオフができるとなれば、突然起きた停電と復旧に合わせて対応ができるでしょう。
ただし、ネットワーク障害が起きると、操作ができないこともあるので、万能とは言えません。

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もしも災害が起きてしまったら…

飼い主とうさぎの身の安全が最優先

大雨などでの災害の際には、早めに避難場所に移動を考えましょう。
特に最近は、豪雨災害が増えているため、家は浸水してくる可能性のある場所か、土砂崩れが起きる可能性がないかなどを確認して、早めの移動を心がけましょう。

地震災害では、ガラスや大きな家具から離れるのが最優先です。
できるだけ、うさぎはケージから出さず、地震が収まるのを待ちましょう。
興奮すると、思わぬケガをすることがあります。

同行避難

同行避難とは、ペットと一緒に避難所に避難することです。
避難所では、別々の部屋で過ごすことが多いとされています。
避難場所の隅にペット専用の小屋が用意されていたり、外で一箇所に集められていることもあります。
自治体によって様々な方法が取られています。

同伴避難

同伴避難とは、ペットと同居しながら一緒に避難することです。
自治体で取り入れられているところはまだ少ないですが、徐々に同伴避難も増えつつあります。
岡山県であった豪雨災害、福岡であった豪雨災害では、同伴避難が一部認められていました。

在宅避難

自宅が安全ということが分かれば、家にいることも選択肢の1つです。
とはいえ、ライフラインが止まっていることもあるので、一定量の水や食料は備蓄しておく必要があります。
少なくとも1週間〜10日分、できれば1ヶ月分程度は、飼い主とうさぎの分の備蓄をしておくのがおすすめです。

車中泊

避難所もいっぱいで、在宅避難もできそうにない場合は、安全な場所での車中泊も1つの手段です。
避難所に避難できたとしても、ほとんどの場合は同行避難です。
四六時中うさぎと一緒にいられるわけではないので、心配な点もあります。
車中泊の場合には、一緒にいることができるため、その点では飼い主が安心できることも多いでしょう。

外出時に災害が起きてしまっても無理に帰ろうとしないこと

外出時に災害が起きてしまった時、どうしても家に置いてきているうさぎが心配になります。
しかし、交通機関が麻痺している、道路が寸断されているなど、帰り道に危険がある場合は、無理に帰宅せず一晩は近くの避難所で過ごしましょう。

うさぎを連れて外出している際に災害が起きてしまった場合は、慌てず、近くの避難所に向かいましょう。
備蓄されているものに期待はできないため、普段から1日分〜3日分程度のうさぎ用フードを持ち歩いておくと安心です。

おすすめの防災グッズ

ペレットと食器

ペレットは、普段のものを1週間分程度用意しておくのが良いでしょう。
そのほか、食べたことがないペレットが支給されることもあります。
サンプル品などをもらった時などに試しておいて、様々なペレットを食べられるようにしておくと、より良いですね。

また食器類はいつも使っているものでなくても問題ありません。
人間が使う用の紙のお椀などを利用してもよいでしょう。

キャリーケースに取り付けるタイプなら、小さめサイズがおすすめです。

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チモシー

チモシーは、うさぎの主食なので、普段から1〜2ヶ月分は家に常備しておくのが良いですね。
たまには違った牧草や産地の違うチモシーを食べさせてみて、いざという時に偏食しないようにするといいでしょう。

ペット用の水とウォーターボトル

水は、ほとんどの避難所に備蓄品として置いてありますが、すぐになくなってしまうということがあります。
うさぎは、お茶やジュースは飲めません。
断水が続くと、うさぎに与える水がなくなることもあります。

そのため、断水が回復するまでの間、うさぎが飲める水を用意しておくことをおすすめします。
非常時にはミネラルウォーターでも構いませんが、含まれているカルシウム量が気になりますね。
ミネラルウォーターを与える場合は、軟水タイプのものを与えてください。

おやつ

おやつは、うさぎの大好物を用意しておくことをおすすめします。
というのも、うさぎは環境の違う場所では食べなくなってしまうこともあるデリケートな動物です。
しかし、大好物のおやつであれば、それが起爆剤になって、他の食べ物も食べるようになることがあります。
ぜひ、うさぎが大好きなおやつを防災グッズの1つにいれてあげましょう。

キャリーケース

キャリーケースは必需品です。
避難所では特に広さのあるケージで過ごせることは稀です。
できるだけ日頃から使っているキャリーケースで過ごすことで、慣れない避難所でも安心して過ごすことができます。

トイレシーツ

トイレシーツは、少なくとも1週間分程度は持っておく必要があります。
ニオイの元はできるだけ置かないようにすることで、周りの人たちに迷惑をかけなくて済みます。

ポリ袋やティッシュ

ポリ袋やティッシュはトイレシーツと一緒に用意しておきたいものです。
トイレシーツを捨てるときに役立つポリ袋、様々な場所を拭く時につかうティッシュ。
人間でも必要なものなので、しっかり持っておきたいですね。

折りたたみサークル

うさぎがストレスに溜め込ませないために、折りたたみサークルを用意しておくと良いでしょう。
折りたたみサークルは、噛りグセのあるうさぎの普段使いには向いていませんが、災害時にはとても役に立ちます。
安いものだと2000円程度からあるので、1つ持っておいても良いでしょう。

リードやハーネス

うさぎのリードやハーネスは、脱走防止のために役に立ちます。
また、災害時にハーネスをつけておけば、似たようなうさぎがいても、見分けることができます。
さらに、ハーネスに名札をつけておけば、万が一うさぎが脱走した時にも飼い主まで届けてくれる確率が増えます。

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暑さ対策に冷却ジェルやファン

うさぎの暑さ対策には、冷却ジェルやファンが有効です。
避難所では、同行避難といえど、動物がいる場所が必ずしも冷房があるとは限りません。
災害時に停電していることを考えると、USBタイプのファンなどを利用し、いつでも充電できる環境を整えておくことが重要ですね。

寒さ対策にタオルやカイロ

うさぎの寒さ対策には、キャリーケースを覆えるようなタオルで寒い風を遮ったり、寒さが厳しい地域では、うさぎ自体をタオルで覆って温めたりします。
思わぬ災害でうさぎの体調が悪くなった時に、温めることもできるので、タオルは数枚持っておき、人も使えるカイロも数枚持っておくと良いでしょう。

9月1日は防災の日。年に1度は防災対策の見直しをしよう

9月1日は防災の日というのをご存知ですか?

この機会に、毎年うさぎのケージや防災グッズの見直しや、飼い主の備蓄品の見直しなどを行って、いざという時のために備えておきましょう。

ABOUT ME
うさぎMAGAZINE編集部
うさぎWEBMAGAZINE編集部です。 編集部は、愛玩動物飼養管理士2級を取得しています。 人と動物がずっと豊かに暮らすことをめざして活動しています。
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