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アメリカンファジーロップの特徴や性格、寿命や販売価格はどのくらい?

近年、ペットとして人気を集めているうさぎ。うさぎの中でも、アメリカンファジーロップを飼いたい人も多いはず。

この記事では、アメリカンファジーロップの特徴や性格、販売価格や飼い方、寿命に至るまでを解説しています。よかったら参考にしてください。

アメリカンファジーロップの特徴

アメリカンファジーロップは、「アメファジ」と愛称で呼ばれることも多く、長毛種でたれ耳を飼いたい人に人気のある種類です。
ファジーとは、「綿毛のような」という意味で、その名の通りフワフワとした毛が特徴です。

歴史

アメリカンファジーロップは、アメリカで生まれたうさぎです。
ホーランドロップのカラーバリエーションを作る過程で、ブロークンカラーを作っている最中に、毛室を整えるためにフレンチアンゴラを交配しました。
中から、時々ホーランドロップの長毛種が生まれるようになりました。
そして、時々できたホーランドロップのオスとメスの長毛種をかけ合わせてできました。

実は、比較的新しい品種で、1989年にARBA(アメリカラビットブリーダーズ協会)に品種として認められましたが、BRC(イギリスラビット評議会)では認められていない品種です。
アメリカでは、主にショーアニマルとして人気があります。

大きさ

大きさは、1.3キロ〜1.8キロ程度と言われています。
中には、骨太で2キロを超えをするアメリカンファジーロップもいます。
大きさはホーランドロップとほとんど変わりませんが、多くの毛があるので、アメファジのほうが大きく見られることもあります。
体長は、35cm程度です。

ショーの基準

アメリカンファジーロップのショータイプは、1.5キロ〜1.7キロ程度です。

カラーバリエーション

すべてのうさぎのカラーは、ブラック(B)、ブルー(B_ dd)、チョコレート(bb)、ライラックベース(bb dd)のいずれかです。
ブルーはブラックの希釈形態であり、ライラックはチョコレートの希釈形態になります。
希釈されたブルーベース、ライラックベース、そしてチョコレートベースは、劣性遺伝子のため、ブラックベースよりも生まれにくくなっています。

アメリカンファジーロップは、様々なカラーバリエーションがあります。

8種類のグループの説明とカラーバリエーション

グループ 説明 ブラック
ベース
ブルー
ベース
チョコレート
ベース
ライラック
ベース
セルフ 全体が同色。
ルビーアンドホワイトとブルーアンドホワイトもこのグループ。
ブラック ブルー チョコレート ライラック
シェイデッド 影があるという意味で基本色がグラデーションをしていくカラー。濃い色は背中、頭、耳、足、尾、首の周辺にある ブラックトータスシェル、シャムセイブル、シャムスモークパール、セイブルポイント ブルートータスシェル
アグーチ 毛の軸が3色以上に分かれている。毛に息を吹きかけるとリングに見える。
目、鼻、口、腹、耳の内側、尻尾の下に白色がある。
野生のうさぎに似ている色。
チンチラ、チェスナット オパール、スクワレル リンクス
タンパターン 目の周り、鼻孔、耳の内側、耳の後ろ、顎の下、お腹から胸、尾の下が他の部分と対称色になっている ブラックオター ブルーオター チョコレートオター ライラックオター
ブロークン ホワイトを基本色にARBA公認のカラーが耳、目の周り、鼻にある。
カラーの比率が10%以下は「チャーリー」と呼ばれ、70%以上は「booted」と呼ばれる
ブロークンブラックなどのブラックベースカラー ブロークンブルーなどのブルーベースのカラー ブロークンチョコレートなどのチョコレートベースのカラー ブロークンライラックなどのライラックベースのカラー
ワイドバンド アグーチのマーキング(目/鼻/口/耳の内側/腹の周りが白)があるが、毛皮の先端に暗い模様がないのが特徴。 オレンジ、フロスティ
ポインテッドホワイト 身体の一部に違う色のポイントが入っている ブラックポインテッドホワイト ブルーポインテッドホワイト チョコレートポインテッドホワイト ライラックポインテッドホワイト

アメリカンファジーロップは日本ではまだ珍しく、お目にかかれないようなカラーもあります。
うさぎ専門店などで見つけた際には一見の価値があるはずです。

性格

アメリカンファジーロップは、穏やかで人になつきやすい性格をしていると言われています。
また、好奇心が旺盛で、かじって遊んだり走ったりと、活発な一面も持っています。

一般的にオスはなつきやすいと言われており、縄張り行動も強いと言われています。
スプレー行動には要注意です。
メスは、どちらかと言えば、気が強く、ホルモンの影響で気性が荒かったりツンデレだったりすることもありますが、人懐っこい性格から、そこまで問題行動は多くないと言えるでしょう。

平均寿命

平均寿命は、7歳〜8歳程度と言われています。
しかしながら、昨今の飼育環境や医療の進歩により、10歳以上に長生きする子も少なくありません。
13歳や15歳など、とても長生きするアメリカンファジーロップもたくさんいるので、介護まで考えて飼うようにしましょう。

平均の販売価格

販売価格は、ブリーダーやうさぎ専門店、ペットショップで大きく異なります。
また、血統証の有無によっても、平均価格が大きく異なります。

アメリカンファジーロップの購入方法

ブリーダーやうさぎ専門店

ブリーダーやうさぎ専門店で、アメリカンファジーロップの購入を検討する場合、7万円〜11万円程度までの開きがあります。
平均すると、7万円〜8万円程度が多いようです。

ブリーダーやうさぎ専門店で購入する最大のメリットは、うさぎに詳しい店員さんから指導を受けて飼うことができる点です。
初めてうさぎを飼う方は、ブリーダーやうさぎ専門店から飼い方のレクチャーを受けてから飼うことをおすすめします。

その店舗出身のうさぎだと、ケアなどを積極的に行ってくれる専門店も多くあります。
血統証がついているかは、店舗に聞いてみてください。

ペットショップ

ペットショップで、アメリカンファジーロップの購入を検討する場合、3万円〜5万円程度が多いようです。
とはいえ、ペットショップであまり見かけることがない品種です。
一般的には血統証がついていないことが多いです。

里親制度の利用

里親でアメリカンファジーロップを飼うことを検討する場合は、保護団体などのホームページで確認してみましょう。
中には捨てられてしまい、里親を探しているということもあります。

うさぎを飼ったことがあり、飼い方を熟知している方が対象になると思います。
飼い主と幸せな生活をしてもらいたいものです。

アメリカンファジーロップのお迎えから飼い方のコツと注意点

うさぎを飼うならば、少しでも快適に、少しでも長く一緒に暮らしたいと考えると思います。
ぜひ、お迎えから飼育方法を身につけ、うさぎにとって過ごしやすい環境を整えていきましょう。

お迎え1週間前から準備

うさぎを飼うと決まったら、お迎えの1週間前から準備を始めていきましょう。
特にアメリカンファジーロップだからといって、ほかのうさぎと変わるところはありません。
ケージの置き場所の確保や遊ぶスペース作りをして、お迎え準備を整えましょう。

お迎え準備は、下記記事で詳しく説明していますので、ぜひご確認ください。

お迎え後1週間はケージから出さずにゆっくりと過ごさせて

お迎えした後の最初の1週間は、可愛くてつい外に出してしまいたくなる気持ちもあるかもしれません。
しかし、うさぎは、警戒心の強い動物で、かつ、お迎えして1週間程度は家にはまだ慣れておらず、移動や慣れない環境で大きなストレスを抱えている状態です。
そのため、遊びたい気持ちをグッと堪えて、1週間程度は、ケージから出さずにゆっくりさせてあげる、うさぎにとっての居場所をしっかりと確立してあげることが大切です。

トイレトレーニングやしつけ

うさぎは、お迎えして1日目からトイレトレーニングが可能です。
トイレトレーニングについては、下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

しつけについては、うさぎの習性として、物をかじる、マーキングでおしっこを飛ばすなどの行為が見られることがあります。
そういった行動をやめさせるのは難しいため、かじる習性が強い子には、噛り木などを与えましょう。
また、マーキングでおしっこを飛ばす子には、おしっこをする場所を念入りに掃除し消臭に努める、またはプラスチックの板などを使って掃除をしやすくするなどの工夫をしてください。

決してうさぎを怒らないように気をつけてくださいね。

食事の管理

アメリカンファジーロップは長毛種なので、長毛種専用の被毛を保つためのタンパク質が多めなペレットを与えることをおすすめします。
生後半年までは、ペレットを食べ放題にして、半年以降は、決まった量を1日2回、朝と晩に分けて与えましょう。

また、牧草(チモシー)は、食べ放題にしてしっかり与えましょう。

おやつは、あげすぎは危険です。
美味しそうにたくさん食べるからと言ってあげすぎてしまうと、肥満の元になるだけでなく、他の病気にかかることもあります。
きちんと食事管理をすることによって、うさぎも健康的に過ごせるでしょう。

温度管理は徹底的に

うさぎは、外で飼われることもありますが、室内飼育が基本です。
うさぎの適温は、18度〜25度と言われており、それ以上の暑い空間にいると熱中症の危険性が高まります。

アメファジは長い被毛に覆われているため、特に温度湿度管理は重要です。
うさぎを飼い始めたら、温度管理を徹底するように心がけてください。

ブラッシングは毎日欠かさず行おう

アメリカンファジーロップの健康を保つ重要なポイントとして、毎日のブラッシングが挙げられます。
アメファジは、長い毛で覆われていることから、少し置いておくだけでも毛が絡まったり、うさぎが飲み込む毛が増えてしまいます。

毎日のブラッシングは、うさぎと飼い主とのスキンシップにもなります。

アメリカンファジーロップがかかりやすい病気と対策方法

うさぎは、体調不良を隠す動物です。
少しでも放っておくと命の危険もあるので、飼い主が少しの変化にも気づいてあげることが重要です。
もし、病気の疑いがある場合は、自己判断せずに動物病院で詳しく診てもらうことをおすすめします。

毛球症

特に被毛の多いアメリカンファジーロップは、毛づくろいをした時に飲み込んだ毛が胃の中に溜まって、球状になり、消化管を詰まらせやすくなっています。
毛でつながったフンが出ている間は良いですが、徐々に小さいフンになり、悪化するとフンがでなくなります。
胃の中にガスが溜まると、お腹が痛くなり、身体を丸めてじっとしていたり、歯ぎしりをしています。
この時点で食欲も低下しているため、うさぎの胃腸が動かなくなると、死に至ることもあるため、早めの動物病院への受診が必要です。

毛球症の予防には、定期的なグルーミングが必要です。
できれば消化管によく効くサプリメントなども併用し、日々の排泄を促すことが重要となります。

また、長毛種専門のうさぎ専門店に行くと、毛のカットをしてくれることもあります。
毛のカットができるかどうかは、専門店に確認してみましょう。

中耳炎

アメリカンファジーロップはたれ耳なので、耳の中に湿気が溜まりやすい状態です。
湿気が溜まると細菌も繁殖しやすく、中耳炎になりやすくなります。

もし、飼っているアメリカンファジーロップが、やたらと耳をかいていたり、飼い主が耳を見た時に膿が出ている、または臭いがする場合は、早めに動物病院を受診してください。
中耳炎は、悪化すると、上手く身体が動かせなくてふらつく行動が見られたり(眼振/ローリング)、首をかしげたような姿になる斜頸といった神経症状につながってしまいます。

中耳炎の予防には、耳の中を清潔に保つ必要がありますが、飼い主に耳の掃除は難易度が高いのが実情です。
そのため、うさぎ専門店や動物病院などにお願いして、正しくケアをして貰う必要があるでしょう。

また、部屋の湿度には気をつけ、40〜60%程度をキープし続ける努力が必要です。

皮膚疾患

多くの被毛があるアメリカンファジーロップは、毛の中に湿気を溜め込みやすくカビが原因で起こる皮膚疾患を起こしたり、部屋を不清潔にしていたり外に連れ出したままにしておくと、ダニやノミが繁殖することもあります。

もしも、ブラッシングをしている最中に皮膚のただれやフケ、掻き傷などを発見したら、すぐに動物病院を受診しましょう。

皮膚疾患は、しっかりとブラッシングや部屋の掃除・温度湿度管理をしていれば防げる病気です。

アメリカンファジーロップの特徴や性格まとめ

アメリカンファジーロップは

  • 穏やかで人懐っこい性格
  • ときに活発な行動を取ることも
  • 平均寿命は7〜8年。最近は、ご長寿うさぎも増えてきている
  • 平均価格は5万円程度
  • 長毛種なので、毛球症に要注意

という特徴を持っています。

アメリカンファジーロップは、人懐っこい性格がゆえに飼いやすい種類と思われがちですが、長毛種のため日々のケアが特に重要になる玄人寄りの種類と言えるでしょう。
ある程度毎日世話をする時間が十分にある方におすすめです。

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うさぎMAGAZINE編集部
うさぎWEBMAGAZINE編集部です。 編集部は、愛玩動物飼養管理士2級を取得しています。 人と動物がずっと豊かに暮らすことをめざして活動しています。
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