うさぎの粘液性腸疾患は、どんな病気なのでしょうか。
この記事では、うさぎの粘液性腸疾患の原因や症状、予防法などを解説しています。
うさぎの粘液性腸疾患とは?
うさぎの粘液性腸疾患とは、大きな盲腸を持つうさぎ独特の病気です。
胃腸の動きが弱くなり、腸内バランスが悪くなると、粘液がたくさん作られた結果、盲腸内が滞り、閉塞した状態になります。
一般的に、離乳をした後の2ヶ月以上経ったうさぎに見られる症状で、腸毒素血症や大腸菌症、ティザー病などの細菌性腸炎が発症していることがあります。
予後は良くない病気です。
粘液性腸疾患の原因
糖質の多い食生活
うさぎが大好きなフルーツなどを、毎日たくさん与えていることによる、腸内バランスの乱れから、盲腸内のpHが乱れて粘液性腸疾患になることがあります。
繊維質が不足した食生活
うさぎは、牧草(チモシー)などの繊維質がある食べ物を主食としています。
しかしながら、繊維質が不足してしまうと、腸内環境が乱れて、粘液性腸疾患になることがあります。
ストレス
うさぎはストレスによって、食欲不振になることもあります。
食欲不振になると、胃腸うっ滞のような状態から細菌性腸炎、さらには粘液性腸疾患の原因になったりします。
トイレ砂など粘土質のものの誤飲
トイレ砂などの粘土質なものを大量に誤飲してしまったことが原因で、腸内に溜まってしまい、粘液性腸疾患が引き起こされることがあります。
粘液性腸疾患の症状
健康なうさぎは、一日中胃腸が動いており、腸内環境のバランスも整っています。
粘液性腸疾患になると、どのような症状が現れるのでしょうか。
食欲の低下
粘液性腸疾患になると、食欲の低下が見られます。
胃腸うっ滞の前兆か、腸閉塞、もしくは腸毒素血症、大腸菌症などにもなっている可能性があるため、早めに動物病院につれていきましょう。
同じ場所でずっとうずくまっている
うさぎは、捕食動物のため、周りに体調の変化を感じさせないようにしています。
同じ場所で長時間動かない場合は、お腹が痛いことを疑ってみると良いかもしれません。
特に、いつもは足を投げ出して寝そべっているうさぎが、長時間丸まって座っているなら、うっ滞や腸閉塞、腸毒素血症の可能性もあります。
歯ぎしりをする
うさぎは、体が痛い時に歯ぎしりをします。
嬉しい時などにも歯ぎしりをすることはありますが、明らかに音が違います。
ギリギリと音を大きな立てていたら、どこかが痛いサインです。
早く動物病院で診察してもらいましょう。
粘液性の下痢をする
粘液性腸疾患になると、粘液が絡みついたような下痢をします。
粘液が出ないこともありますが、脱水症状も見られるようになるため、早めの動物病院での対応が求められます。
便秘をする
粘液性腸疾患になると、下痢に続いて便秘をすることがあります。
盲腸が閉塞した状態になるので、下痢をしたり便秘をしたりを繰り返すのです。
ガスと粘液でお腹が膨れる
うさぎのお腹を触った時に、お腹が腫れていたら、急性胃拡張や胃腸うっ滞、粘液性腸疾患などの疑いが出てきます。
粘液性腸疾患の予防方法
飼い主ができる粘液性腸疾患の予防方法は大きく4つあります。
牧草中心の生活にしよう
なんといっても、牧草中心の生活にするのが、うさぎにとって一番健康的な食習慣です。
柔らかいものやペレット、おやつが大好きなうさぎは、その時間を待って、牧草を食べなくなってしまうことがあります。
そのため、お腹を空かせる時間を作り、その時間は牧草しかない状態を作る、ペレットやおやつの量を減らすなどの工夫をして、牧草を食べてもらうようにしましょう。
本来であれば、栄養価も高く、しっかりとした茎のある一番刈りチモシーを食べてもらうのが一番ですが、うさぎによっては、好まない場合もあります。
そういった場合には、産地を変えて与えてみたり、様々な牧草を与えてみて、食べる牧草を探していきましょう。
牧草は、お試しセットで手に入れることも可能です。
食べ物を変える時は少量ずつ時間をかけて与える
特に子うさぎから大人のうさぎになるに従って、ペレットも子供用から大人用へ変わっていきます。
一気に変えるのではなく、少しずついつものペレットに入れて、慣らしていきながら、量の調節をする必要があります。
大人のうさぎでも同様に、ペレットを変えることがあれば、徐々に変えていきましょう。
糖質やでんぷん質の多いものは与えすぎないようにする
糖質の代表はフルーツです。
フルーツはうさぎも大好きで、たくさん食べたがりますが、腸内バランスを崩す要因になりかねません。
そのため、ご褒美程度にしておくことが大切です。
一週間に1回程度などと決めて、与えすぎには気をつけましょう。
でんぷん質は、ペレットにも入っており、デンプンの粘り気によって、形をつくっています。
そのため、デンプンを全部抜くというのはかなり難しいのが実情です。
なので、でんぷん質の多い野菜を与えないようにする、でんぷん質が多く入っているおやつを与えないようにするなどで対応していきましょう。
ストレスがかからない生活を心がける
突然新しい環境で暮らすことになった、大きな音がする、構いすぎている(もしくは突然構わなくなった)など、無意識のうちにうさぎにストレスを与えることで、腸内環境が乱れることがあります。
うさぎにストレスを与えないためにも、騒音やかまいすぎ(かまわなさすぎ)には気をつけましょう。
もし粘液性腸疾患が疑われたら…
うさぎの粘液性腸疾患は、予後が悪い病気なのでならないことが大切
うさぎの粘液性腸疾患は、なってしまうと大変予後が悪いため、第一にならないことが大切です。
もしも、大切なうさぎが粘液性腸疾患の疑いがあると思ったら、迷わず動物病院を受診して、適切な処置と治療を受けましょう。
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