うさぎには、ドワーフ遺伝子と呼ばれる個体が小さくなる遺伝子を持っている品種がいます。
この記事では、ドワーフ遺伝子を持つうさぎと持たないうさぎ、ドワーフ遺伝子を持っているとどんな特徴があるのかなどを解説しています。
ドワーフ遺伝子とは
ドワーフ遺伝子は、個体が小さくなる遺伝子のことを指します。
- DW:顕性遺伝子(優性遺伝子)
- dw: 潜性遺伝子(劣性遺伝子)
上記の組み合わせによって、意図的に小さな品種を作り出そうとしています。
そして、メンデルの法則に従って、顕性遺伝子(優性遺伝子)が優位に働くとより小さくなり、潜性遺伝子(劣勢遺伝子)だけだとドワーフ遺伝子を持ちつつも、ややしっかりと体格のあるうさぎになります。
ドワーフ遺伝子をもつうさぎの品種
- ネザーランドドワーフ
- ホーランドロップ
- ミニレッキス
- ドワーフホト
- ジャージーウーリー
- アメリカンファジーロップ
- ミニサテン
- ポーランド
- ブリタニアプチ
中には日本ではほとんどお目にかかれない品種もありますが、一度は聞いたことのあるうさぎの品種もあるのではないでしょうか。
逆に、ドワーフ遺伝子を持たない最小の品種には、ヒマラヤン、オランダ、フロリダホワイト、ミニロップ、タンがあります。
ドワーフ遺伝子のかんたん遺伝子学
ここからはメンデルの法則に従って見ていきましょう。
ここでは、顕性遺伝をドワーフ遺伝子(DW)、潜性遺伝をノーマル遺伝子(dw)と記載しています。
また、ドワーフ遺伝子を持つうさぎをトゥルードワーフ、ノーマル遺伝子だけのうさぎをフォースドワーフと呼んでいます。
トゥルードワーフ×フォースドワーフの組み合わせ
ドワーフ遺伝子を持つトゥルードワーフ50%、フォースドワーフが50%生まれます。
フォースドワーフ同士の組み合わせ
ノーマル遺伝子しか持っていないため、100%フォースドワーフが生まれます。
トゥルードワーフ同士の組み合わせ
ドワーフ遺伝子が重なり合い、25%の確率でピーナッツ(画像がなかったため表現が雑ですみません)、50%がトゥルードワーフ、25%がフォースドワーフになります。
トゥルードワーフの特徴
体が小さく、耳と後ろ足がより短く、よりバランスが取れており、ショーラビットとして体重などの基準を満たしているのが特徴です。
体に対して、比較的顔が大きく、鼻ぺちゃな見た目をしていることが多いです。
トゥルードワーフは、ショーでも活躍できるため、品種としての価値は高く、飼う場合の金額も高いです。
フォースドワーフだって正しい血統をもつ品種
大きくなる可能性が高く、耳と後ろ足が長いのが特徴です。
成人になると、ショーラビットの体重を超えるうさぎが多いです。
ただ、トゥルードワーフよりもしっかりとした体格を持っているため、より健康的に育つ可能性も高いと言えます。
一般的にフォースドワーフは、トゥルードワーフよりも少し安い値段で飼い始めることができることが多いです。
よく小さいうさぎが良いという理由で、血統書付きのうさぎを飼うことを望む場合がありますが、血統付きだからと言って、必ずしもショーレベルの小さいうさぎかと言われると、そうではないのです。
子うさぎを飼う時、大抵の場合は2ヶ月が経過している程度だと思いますが、そのタイミングではトゥルードワーフの遺伝子なのか、フォースドワーフの遺伝子なのかは誰にも分かりません。
(ブリーダーの長年の知識と経験、親の状態から推察して、トゥルードワーフかフォースドワーフかを見分けていることが多いため、当たることもあれば外れることもあります。これは調べる術がないのでどうしようもないことです)
どうしてもトゥルードワーフにこだわるなら、生後半年ほど経った大人のうさぎを飼うしかありません。
フォースドワーフも十分にかわいいので、あまりこだわりのない方は、生後2ヶ月程度の小うさぎから飼い始めることで、子供の頃も十分に楽しめますし、なつくのも早い可能性があります。
数日から1週間程度の命のピーナッツ
ドワーフ遺伝子を語る上で、避けて通れないのが、ピーナッツの存在です。
ピーナッツとして生まれたうさぎは、数日から1週間程度でこの世を去ります。
これは、遺伝子的にどうしようもないことで知られており、トゥルードワーフを生むためには25%程度がピーナッツにあたります。
市場に出回ることがないため、ほとんど知られていません。
まとめ
ドワーフ遺伝子は、現在日本国内で主要なネザーランドドワーフやホーランドロップ、ミニレッキスなどにある遺伝子でした。
しばしば、血統書を持っていても血統「らしくない」うさぎで心配になるという声もありますが、列記とした正しい品種なのです。
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