うさぎには、どんな特徴や仕草があるのでしょうか。
この記事では、うさぎの特徴や習性の解説や、仕草や行動パターンから分かる行動の意味や気持ちなどを解説しています。
うさぎの特徴・習性
まずはうさぎの特徴や習性を確認してみましょう。
朝と夕方に活発な薄明薄暮性
うさぎは、夜行性と言われることが多いですが、早朝と夕方に活動的になる薄明薄暮性です。
太陽がのぼり始める5時台からケージの中で元気に遊んでいる姿が見れたり、飼い主を起こすほど大きな音を立てたりすることも。
ただ、うさぎは、飼い主と生活していくうちに、うまく順応していきますのでご安心ください。
完全草食動物
うさぎは、完全な草食動物です。
そのため、肉などは食べません。
主食はチモシーなどの牧草で、副食にペレットを食べています。
ペレットに含まれるでんぷん質は、あまり良いものとされていないことがほとんどですので、ペレットはあげすぎに注意しましょう。
食糞をする
うさぎは、お尻に口をつけて栄養たっぷりの糞を食べます。
というのも、うさぎの糞には2種類あって、盲腸糞と呼ばれる柔らかくぶどうのように連なっている糞を食べています。
盲腸糞にはビタミンやタンパク質が豊富で、盲腸糞を取ることによって身体のバランスを整えています。
うさぎは1回で消化吸収するのではなく、2回に分けて栄養分を吸収し、排出しています。
吐かない(吐けない)
うさぎは、吐きません。
胃の構造から吐けなくなっているのです。
そのため、毛づくろいなどで飲み込んだ毛は胃の中に運ばれ、排出できない場合は、うっ滞や毛球症といった症状になるので、日頃から飼い主がかんたんにでも良いのでグルーミングをして、飲み込む毛を少なくしてあげる努力が必要です。
社会性がある
うさぎは群れる動物です。
複数でいることで安心した生活が送れるのです。
社会性を持っているため、生活の様々な決まりごとを学び、適応して生活が出来るということになります。
そのため、人間との生活に徐々に合わせていくことができます。
警戒心が強いが、慣れるとリラックスした姿を見せる
うさぎは警戒心が強い動物です。
最初のうちはちょっとした物音や声で耳を立てて、危険が迫っていないか立ったりすることもあります。
さらには、仲間に危険を知らせたり、威嚇をするために、後ろ足を大きく踏み鳴らすスタンピング(足ダン)をすることも。
でも、慣れてくると、足を伸ばして身体を横にして寝ていることもあり、環境に慣れれば、とてもリラックスした姿を見せてくれます。
目を開けて眠る
うさぎは、基本的に被捕食動物なので、警戒心が強く、危険が迫っているのがわかるように、目を開けてでも眠れるように進化してきました。
目が開いていても、鼻が動いていなければ寝ている証拠です。
完全にリラックスしていると、目を閉じて眠るうさぎもいます。
縄張りの主張が強め
うさぎは、顎の下と肛門の近くに臭腺を持っています。
顎の下を嗅いでも人間には分からない程度のニオイです。
顎をこすりつけているのは、自分の縄張りだと主張している証拠です。
顎をこすりつける行為を見つけたら、その場所や物を気に入ったんだな、と解釈することができます。
ちなみに、飼い主に顎スリをする場合は「好きだよ」という表現です。
後ろ足が発達していて、本気で走るとスピード40km/h以上?!
うさぎは、後ろ足が発達していて、大人のうさぎともなれば、1m程度は跳躍することがあります。
また、本気で走ると、その時速は40km/h以上出ると言われることもあり、人間が追いつけるスピードではありません。
もし、外にうさんぽに行く際には、喜んで走り回る姿を見たいこともあるかもしれませんが、スピードに人間はついていけないので、必ずリードをつけて、飼い主の近くで遊ばせるようにしてください。
骨が薄い
うさぎの骨は薄く、骨密度は人間の半分以下です。
その骨密度は、鳥と同じレベル。
捕食動物から身を守るため、骨を薄くし、速く走れるように進化していきました。
そのため、高いところから降りたり、急に暴れだすだけで、ポキっと骨が折れてしまうこともあります。
一生歯が伸び続ける
うさぎの歯は、常生歯といって、一生伸び続ける歯です。
牧草などをすりつぶして食べることで、歯の伸びを抑えることができます。
歯を使わない食べ物が好きな場合は、歯が伸びてしまって、不正咬合と言われる、歯と歯が正常に噛み合わない状態になります。
不正咬合になると、ほとんどの場合一生涯に渡り、1ヶ月に1度程度は歯を切る必要がありますので、しっかりと牧草を食べさせましょう。
視力は良くないが、暗闇の中では、人間より視力が良い
うさぎの視力はあまり良くありません。
50〜60cm以上離れると、あまり見えていないと言われています。
しかしながら、暗闇の中では、光をしっかりと感じることが出来るので、人間の8倍程度視力が良いと言われています。
うさぎの仕草と行動から分かる気持ちを解説
穴を掘る
うさぎが穴を掘るのは、本能的な行動で、私達が飼っているうさぎの祖先がアナウサギ属で地中に巣穴を作って生活していたためです。
巣穴を作っている行動のため、穴を掘るだけでなく、しっかりと土を固めるような仕草をする時もあります。
畳や絨毯、布団などの柔らかいものが特に好まれ、遊びの一貫になっていることもあります。
前足をパンパンと叩く
前足をパンパンと叩く行為は、穴を掘ったりした時についたほこりや土を取り除いている本能的な行動です。
その後、前足を舐めて水分をつけ、顔を洗ったりします。
うさぎはとてもきれい好きです。
毛づくろいで全身をキレイにする
うさぎはとてもきれい好きな動物で、全身を舐めることで、身体についたホコリやゴミを取り除き、被毛をキレイに保ちます。
多頭飼いで仲の良いうさぎたちは、お互いの身体を舐め合ってキレイにします。
後ろ足で地面を踏み鳴らす(足ダン・スタンピング)
うさぎが後ろ足で強く地面を踏み鳴らす仕草は、本来、仲間に危険を知らせるための行動です。
しかしながら、飼いうさぎの場合、環境に不満があったり、飼い主に怒っていたり、何かを要求していたりなど様々なことで足ダンを使ってきます。
また、普段しないような音がしたり、飼い主が普段しない行動をしたり、地震の前触れなどでも足ダンをすることがあります。
後ろ足だけで立つ
うさぎが気になっているものがある時に立ち上がり、確認を行います。
見慣れない、聞き慣れないことがあると、立って、耳をピンとたて、様子をよく伺います。
耳がアンテナのようになって周囲の音を探る
うさぎの耳はとても良く、立ち耳の場合は、周囲の音をよく拾えるように作られています。前の音を聞き取るときには前側に、後ろの音を聞き取る時には、左右に広がるような具合です。
何でもかじる
うさぎは、基本的に何でも前歯でかじります。
うさぎの歯は一生伸び続けるので、基本的に牧草をかじってすりつぶすことによって、歯が伸びないようにしています。
しかし、遊んだりストレス解消に硬すぎない木や布、ゴム製の線などをかじることがあり、かじってはいけないものをうさぎの近くや部屋んぽ中の部屋の中に置かないようにしましょう。
顎をこすりつける
うさぎの顎の下には、臭腺という自分のニオイをつけるための場所があります。
そのため、物や人に顎をこすりつける時は、自分のものだというマーキングをしています。
ちなみに、人にマーキングする時は、好き、遊ぼう、という意思表示のようです。
マウンティング
マウンティングは、2羽のうさぎがいた時に、片方がうさぎの上に乗りかかって、腰を振る行為です。
人の足や腕に行うこともあります。
交尾のためや仲間うちでの優位性を保つために行います。
そのため、人にマウンティングをするということは、自分のほうが立場が上だと、うさぎが言っているということです。
人にばかりマウンティングを行う場合は、マウンティングができる遊び道具を与えて気を紛らわせるといいでしょう。
おしっこを飛ばす
うさぎはマーキングのためにおしっこと飛ばすことがあります。
特にオスは発情期には激しくなったりすることがあります。
まれにメスでもおしっこを飛ばしますが、オスほどではありません。
去勢をすると、困った行為も止むことがありますので、あまりにひどい場合には検討をしてみるのもいいでしょう。
香箱座り
うさぎが前足を丸めて折りたたんで座っている時、すぐに動けない体勢なので、くつろいでいることが分かります。
ただし、具合の悪いときにも似たように身体を丸めて座っていることがあり、体調に変化を感じたらすぐに動物病院を受診してください。
バタンと倒れる
うさぎがバタンと倒れるとき、人はびっくりしますが、うさぎはその場が安全だと分かり、寝ようとしている仕草です。
その後リラックスをして寝息を立てていることが多くあります。
寝そべる
うさぎが寝そべっているときは、とてもリラックスしている状態です。
この場所はすぐに動く必要がないほど安全だと感じています。
仰向けに寝る
うさぎが仰向けになっている姿はほとんど拝むことはできませんが、まれに仰向けになって寝るうさぎもいます。
すぐに動くことができないため、とても安心している状態です。
人を噛む
うさぎが人を噛む時には、様々な意味が含まれています。
人が血が出るほど噛む時は、本気で怒っているなど、人に対しての警戒心が強いときに起こります。
甘噛みの場合は、かまってほしい時などに行います。
さらに、マウンティングをしながら噛んでくるときには、発情している際に、相手を逃さないようにする本能的な行動が混ざっています。
人へのマウンティングは、優位性を示してしまうため、あまり良くないと言われています。そんなときは、別の遊び道具などで気を紛らわせるようにしてあげましょう。
牧草をたくさんくわえて忙しなく動いている
メスのうさぎによくある行為で、巣作りのために牧草をたくさん集めています。
妊娠している時の他にも、偽妊娠の時にみられる行動です。
偽妊娠の時は、できるだけ騒がず、落ち着いて観察していると、数日で収まります。
お尻を上げる
メスのうさぎがお尻をあげる時は、交尾の受け入れができているという合図です。
背中をなでなでしてもお尻をあげることがあります。
毛をむしる
うさぎが自分の毛をむしったり抜いてしまう時は、2つの理由が考えられます。
まず、メスで妊娠や偽妊娠している場合は、胸のまふまふやお腹の毛を抜いて、巣の中に入れて赤ちゃんを温めるために使います。
もう一つが、メスもオスも、ストレスや皮膚の病気にかかっている時です。
痒くて抜いてしまっていることが考えられますので、早期に動物病院につれていきましょう。
また、毛をむしった状態で、飲み込んでしまわないように、よく観察してください。
ジャンプをする
うさぎは、機嫌がいい時は、ジャンプをして表現をすることがあります。
他には、突然ダッシュすることも。
ジャンプをしたり走ったりして遊んでいるので、良い環境で生活できている、ということですね。
人の後をついてまわる
うさぎが人の後をついてまわる時は、なついている証拠かもしれません。
他には、足の周りをくるくる回ってアピールしてくることもあります。
うさぎの愛情表現です。
プープー・プップッと鳴いている
うさぎがプープーやプップッと鼻を鳴らすように鳴いているときは、リラックスしていたり、嬉しい時です。
なでなでが気持ちよかったり、遊んでいて楽しい時、おやつが嬉しい時にこんな鳴き方をするようです。
ブーブー・ブッブッと鳴いている
うさぎの機嫌が悪い時は、低めの音でブーブーやブッブッとなくことがあります。
怒っているときなどによく聞かれる鳴き方です。
キューキューと鳴いている
うさぎに危険が迫っている時に甲高い声で鳴きます。
うさぎがキューキューという鳴き声を発するのは稀で、この鳴き方をした時は要注意です。
歯ぎしり
うさぎが歯ぎしりをする理由は大きく2つあります。
1つ目は、気持ちよかったり喜んでいるときに奥歯を「コリコリ」と鳴らします。
もう1つは、体調不良や歯の病気を抱えている時に、「ゴリゴリ」と大きな音を立てて歯ぎしりをすることがあります。
最初は見分けがつかない場合もあるため、あまりに歯ぎしりをする場合は、動物病院で検査をするのがおすすめです。
まとめ
うさぎには様々な仕草や行動があり、そのどれもがかわいくて見入ってしまいますね。
どんな行動にも意味があることを知ることができれば、うさぎと飼い主の関係も少しずつ深まっていくと思います。
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